メール共有とは、複数名が同一のメールアドレス(以下、共有メールアドレス)でメールの送受信を行える仕組みです。この共有メールアドレス宛に送信されたメールは、あらかじめ設定を行った全ての人が受信できます。また、逆にこのアドレスを発信元として、メールを送信することも可能です。

メールクライアントで共有メールアドレスのアカウント設定を行う必要はありません。共有用に各個人のメールアドレスを設定しておけば、共有メールアドレス宛に送られたメールはその個人アドレス宛に自動配信されます。また、これに返信する際も、自動的に発信元が共有メールアドレスとなる仕組みです。
この資料では、これらのことを紹介しています。
・Gmailの便利な機能の使い方
・Gmailを複数人で使って効率化する方法
・Gmailを複数⼈で使う際の注意点
無料ダウンロード
GmailとOutlook、それぞれメール共有の設定方法を解説します。初めに、両者の違いをまとめました。中小規模チームではGmailで十分ですが、大規模なカスタマーサポートなどはOutlookがおすすめです。
|
項目 |
Gmail(委任機能) |
Outlook(共有メールボックス) |
|
利用環境 |
個人Gmail(@gmail.com)・Google Workspaceでも可能 |
Microsoft 365 契約が必要 |
|
共有方法 |
「アカウントへのアクセスを許可」で共有 |
管理センターで共有メールボックスを作成し、ユーザーに権限付与 |
|
委任/共有可能人数 |
個人:最大10人 |
実質人数制限なし |
|
送信者表示 |
受信者に「オーナー+代理人」と表示される |
受信者に「共有アドレス」名で表示(誰が送信したかは内部で管理) |
|
既読/未読の扱い |
各ユーザーごとに独立(他人の既読は同期されない) |
全員で共有(誰かが開封すると全員既読になる) |
|
誰が操作したかの特定 |
送信者は特定できる |
送信者はログで特定可 |
|
推奨利用シーン |
小規模チーム、簡易的な共有 |
組織全体のカスタマーサポートや問い合わせ窓口など本格的な共有 |
|
制約・注意点 |
@gmail.com 同士でのみ委任可能 |
POP/IMAPでの利用不可、 Microsoft 365 管理者が必要 |

Gmailでメールを共有する場合は、「メールの委任(アクセス権)」機能を使用します。代理人に指定した相手に自分のGmailアカウントへアクセス許可を行うと、同じGmailアカウントを用いて複数名でのメール閲覧や送信、削除といった作業が可能です。
個人向けGmailアカウントの場合は、共有できる相手も「@gmail.com」ドメインのアドレスに限られ、最大10人までとなります。
一方、組織向けのGoogle Workspaceなら同一ドメイン内で最大1,000人まで代理人を追加可能です。また、Googleグループを使った一括共有も行うことができ、送信者の表示スタイルは、管理者が「オーナーのみ」または「オーナー+代理人」といった形式を選べます。
<メール共有設定の手順>

(2025年9月時点)
この資料では、これらのことを紹介しています。
・Gmailの便利な機能の使い方
・Gmailを複数人で使って効率化する方法
・Gmailを複数⼈で使う際の注意点
無料ダウンロード
メール共有の解除は、以下の手順で行います。

Outlookでのメール共有には、Microsoft 365の「共有メールボックス」を利用します。誰がメールに対応したのかが管理しやすく、カスタマーサポートやチーム対応に向いた方法です。
Outlook および Exchange Online において、共有されたメールボックスでは「既読/未読」の状態がメンバー間で同期されます。ただし、メールの「既読/未読」ステータスの変更はExchangeの監査ログでも記録されないため、誰がステータスを変更したのかは特定できません。また、POP/IMAP で共有メールボックスを使用するのは、環境によってトラブルが起きる場合があり非推奨です。
新しい Outlook(Microsoft 365版)では、「共有メールボックス」をアカウントとして追加できる機能が登場しました。今後、Outlookによるメール共有はMicrosoft 365の共有メールボックスが基本となります。個人で利用する従来のOutlookで、POP/IMAP共有を行うことは推奨されません。
<メール共有設定の手順>
<運用方法>
前述の通り、Outlookのメール共有では「誰が既読にしたのか」が分からないため、運用にはルール化が必要です。
この資料では、これらのことを紹介しています。
・Outlookの便利な機能と活用術
・Outlookを複数人で使って効率化する方法
・Outlookを複数人で使う際の注意点
無料ダウンロード
Outlookのメール共有は、以下の手順で解除します。
無料のメールクライアントでも、制限はありますがメール共有は可能です。しかし共有人数の上限や機能不足で、ビジネスで利用するには管理が困難です。
また、せっかくメールを共有しても、担当者や対応ステータスが分かりづらければ意味がありません。対応状況が分からず返信が漏れてしまったり、二重対応してしまったりする可能性があります。その結果、知らないうちにクレーム等のトラブルが発生してしまうことも考えられるでしょう。
また、見る必要のない人まで共有相手に指定してしまうと、受信メール数が膨大になって重要なメールを見落としてしまう可能性があります。後から必要なメールを検索するのも大変になりますので、共有相手は必要な範囲に留めることが大切です。
そのため、メール共有するなら専用システムの導入がおすすめです。メールの対応履歴や担当者などが明確に一元管理できるため、対応の抜け漏れや二重対応なども起こりません。メール処理業務が効率化され、生産性の向上にもつながります。
全機能をお試し!

メール共有を設定することで、どのようなメリットが考えられるのか。いくつか具体的なメール共有のメリットをご紹介しますので、自社の課題と照らし合わせて確認してみてください。
メール共有を行えばメール管理を一元化し、「誰が対応しているのか」「いつ対応したのか」などの状況が明確になります。そのため、対応の漏れや遅れ、あるいは複数人による重複対応などのトラブルを防ぐことが可能です。
メールを共有することで、特定の担当者しか対応できない、その人に聞かないと詳細が分からないということがなくなります。業務状況等に応じて誰でも対応可能となり、例えば休みや外出で不在といった際にも対応の漏れや遅れが生じません。結果的にメール対応がスピードアップするでしょう。また、メールの対応状況が共有されることで、メール管理の負荷が軽減されます。指示等も行いやすく、クレームなどメール関係のトラブルも未然に防げるでしょう。
共有されたメールは、過去に遡って内容を確認できます。業務の引継ぎでは顧客等とのやり取りなど説明が求められますが、この情報源として共有メールが使用可能です。また、あらかじめ共有メールを閲覧していれば、説明内容の理解が早く引継ぎはスムーズです。
メールを共有していれば、どこにいてもメールの対応状況が把握できます。また、メールの送受信も場所を選ばず行えるため、テレワーク(リモートワーク)でも業務が円滑に進められるでしょう。
対応の上手なスタッフのメールを共有メールから学ぶことで、全社的にメール対応の質が高まります。また、これをノウハウとして蓄積すれば、新入社員を含めた教育にも活用可能です。
メール共有はメール管理を一元化し、業務効率の向上が期待できる方法です。ただし、無料メールでは機能に制限があり、返信の抜け漏れや二重対応などでトラブルが発生する可能性があります。
メール共有で業務効率の改善を目指すなら、専用のメール管理・共有システムの導入がおすすめです。「メールワイズ」では、処理状況を可視化したり対応内容をコメントで残したり、あるいは初期対応のテンプレート設定など、メール共有のメリットを最大化させるための汎用的な機能が揃っています。自社の体制や運用方針に適したメール共有の方法を選びましょう。
※Google および Gmail は Google LLCの米国およびその他の国における商標または登録商標であり、この記事は Google に承認されたものでも Google と提携したものでもありません。
OutlookやGmailなど一般のメーラーではできない複数ユーザーによる
メールの管理・共有をすることで、チームでのメール対応を効率化します。
月額600円〜で、チームの
メール対応を効率化!※
「メールワイズ」なら一般のメーラーではできないメールごとの処理状況や担当者の設定ができ、メールの二重対応や対応漏れを防げます。また、アドレス帳(対応履歴)、テンプレート、コメント機能など、チームでのメール対応を効率化できる機能が揃っています。
全機能をお試しいただける、メールワイズの「30日間無料お試し」もご検討ください。
導入企業16,000社突破