相手がメールを読むタイミングは、送信後すぐとは限りません。電話などでメールより先に用件が伝わっていたり、催促したものの既に対応済みだったりという場合もあります。このようなメールによるタイミングのずれが起きそうな場合や、起きてしまった場合の対応について解説します。
返信や入金のためのリマインド・催促をメールで連絡するのは、ビジネスではよくあることです。メールを送信する前に、相手が既に対応済みではないか、こちら側に見落としのような落ち度がないかなど、必ず現状を確認しましょう。
その上で「行き違いになった場合は、何卒ご容赦いただければ幸いです」といった一文を添えるのがポイントです。相手はうっかり忘れているだけという可能性もありますので、配慮を示しましょう。
また、「念のため再送いたします」のような表現を使いつつ、依頼内容を引用して記載したり、自社にできることがないかを確認したりするなど、角が立たない丁寧な対応を心がけます。
行き違いが発覚した場合、なるべく早くお詫びの連絡をしましょう。お詫びの言葉とともに、こちらに落ち度がある場合は同じことを繰り返さないという再発防止も伝えます。連絡の行き違いなど、軽度のお詫びの場合はメールで構いません。ただし、行き違いによって大きな不利益を与える場合には、電話でお詫びしましょう。
行き違いに関することを、ビジネスメールにどのように記載すればいいのかを見ていきましょう。未返信や未入金、納品遅れなどへの対応を求める場合、メールの行き違いがおこる可能性について触れておくようにします。
ビジネスメールを構成する要素は、「件名」「宛名」「挨拶・名乗り」「要旨・詳細」「結び」「署名」です。具体的には、「件名」「要旨・詳細」「結び」に行き違いに関する文言を入れます。
「件名」は用件を端的に表し、【要確認】【お願い】などをつけて相手の注意を引くよう工夫しましょう。ただし、重要度の判断は相手がすることなので、安易に【重要】をつけないことです。
「要旨・詳細」では、依頼や催促内容を記載します。前回連絡した内容を引用することで、相手の確認の手間を省き、対応が早まる可能性があります。「詳細」では、いつまでに何をしてほしいかを示しましょう。緊急度に応じた臨機応変な対応がポイントです。
最後に「結び」で、「ご容赦ください」や「申し訳ありません」などの相手の許しを請う意味の言葉を添えましょう。
この資料では、これらのことを紹介しています。
・重要なメールマナーのポイント
・よく使う挨拶・結び・お詫びフレーズ集
・シーン別のメール文例と解説
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リマインドや催促など、メールの行き違いがおこりやすいシーンの文例を集めました。角が立たない丁寧な対応をするためには、どのような表現や文言が役立つのか参考にしてください。
件名:
【お詫び】◯/◯■■セミナー出欠確認連絡の行き違いについて本文:
株式会社◯◯
●●様お世話になっております。
株式会社△△の▲▲です。先ほどは■■セミナーの出欠についてのメールをお送りいただき、ありがとうございます。
行き違いでご返信を促すメールを送信してしまい、大変失礼いたしました。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
件名:
【リマインド】お見積書作成のお願い本文:
株式会社◯◯
●●様お世話になっております。
株式会社△△の▲▲です。先日は、弊社とのお打ち合わせにお時間を割いていただきありがとうございます。
その際にご依頼した「■■」のお見積書について、念のためご連絡いたしました。〇月〇日(〇)までとお願いしておりますが、ご進捗はいかがでしょうか。
もし不足する情報や必要な資料がございましたら、ご連絡いただければ幸いです。なお、本メールと行き違いでご送付いただいている場合には、ご容赦ください。
大変お手数ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
件名:
【再送】■■のご購入代金につきまして本文:
株式会社◯◯
●●様いつもお世話になっております。
株式会社△△の▲▲です。先日は、弊社「■■」をお買い上げいただきありがとうございました。
◯月◯日(◯)付けでご請求書をPDFにてお送りしておりますが、
ご確認いただいておりますでしょうか。(メール件名:■■のご購入代金につきまして)◯月末日がお支払い期限でしたが、
本日◯時現在、入金の確認ができておりませんのでご連絡しました。お送りしておりますご請求内容とお振込先は以下のとおりです。
---
ご請求内容:■■ xx個
ご請求額:000,000円(税込)
お振込先:◯◯銀行◯◯支店 普通 000000
お届け日:◯月◯日(◯)
---大変恐縮ですが、状況をご確認の上、◯月◯日(◯)までにご連絡をお願いいたします。
なお、すでにお振り込みいただいている場合には、行き違いの可能性がございます。
その場合には、振込日と振込人名義をお知らせください。よろしくお願いいたします。
件名:
お電話いただきありがとうございます_株式会社△△ 〇〇(氏名)本文:
株式会社◯◯
●●様お世話になっております。
株式会社△△の▲▲です。先ほどは、お電話をいただきありがとうございます。
折り返しお電話しましたが、ご不在と伺いましたのでメールにてご連絡します。二転三転しご迷惑をおかけしましたが、
最終的に会場は■■に決まりました。この後、別メールにて会場を含めた詳細をご連絡いたします。
ご確認よろしくお願いいたします。
件名:
「■■」のご発送状況について本文:
株式会社◯◯
●●様いつも大変お世話になっております。
株式会社△△の▲▲です。先日ご連絡をいただいた「■■」の件について、××日にはご送付いただけるとのことでしたが、現時点では商品が到着していないようです。
まだ発送されていないようでしたら、本日中に発送いただくことは可能でしょうか。
なお、本メールと行き違いですでにご対応いただいている場合には、ご容赦いただければ幸いです。お手数ではございますが、よろしくお願いいたします。
メールの行き違いは、決して珍しいことではありません。むしろ、日常的におこりうることだといえます。行き違いがおこったら対処しようと考えていると、対応が後手に回ってしまうでしょう。行き違いはあるものと日ごろから配慮しておけば、回避につながります。丁寧な対応でトラブルの未然防止を心がけましょう。
このブックでは、これらのことを紹介しています。
メールの書き方やマナーでお困りの方は必読です!