日程調整メールを書く時の注意点
日程調整メールは、打ち合わせやプレゼン、面接などのため、お互いの日程を合わせることを目的とします。相手に不快な印象を与えないように、マナーを踏まえ正しい型にのっとって書くことが大切です。
どのような場合でも礼を欠くことのないように、以下の点に注意しましょう。
- 件名は「●●の日時のご相談」など、案件名を入れる
- メールを送った経緯を伝える
- 会う目的やメリットを伝える
- 面談の打診をする
- 候補日は自分から複数提示する
この資料では、これらのことを紹介しています。
・営業で重要なメールマナーのポイント
・営業でよく使う挨拶・結び・フレーズ集
・アポイント日程調整などシーン別の文例と解説
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件名には、何の用件か一目で分かるようにするのがマナーです。突然の日程調整メールは、相手に不信感や不快感を与えてしまう可能性が高いため、経緯を伝えます。次に、メールを送った目的と会うメリットを書き、そのうえで面談の打診をしましょう。面談の打診と同時に候補日を提示するかは、状況によります。会ってもらえるか分からない段階で日程を提示すると「一方的だ」「強引だ」という印象を与えることがあります。そうした懸念があるときは、最初のメールは面談の打診にとどめ、相手から「会いたい」と返信がきたら具体的な日程を提示する、という流れで進めます。
相手が重役でもこちらから候補日を挙げていいの？
日程調整の相手が重役ともなれば、失礼のないよう十分に注意しなければなりません。すでに面談が決まっている場合、原則としてこちらから日程を提示します。
ただし、相手がそれを好まないと分かっている場合には、相手に候補日を出してもらうという方法もあります。まずはこちらの都合がつかない日を提示し、それ以外の日程から相手の都合の良い日を聞く、または指定してもらうと調整の流れが良いでしょう。
日程調整メールの正しい書き方とポイント
日程調整メールをはじめとして、メールには型がありますので、ここで基本を学びましょう。メールを構成するのは、「件名」「宛名」「挨拶・名乗り」「要旨」「詳細」「結び」「署名」の7つです。
①件名
件名は、具体的に分かりやすくするのが基本です。「お願い」「ご相談」だけでは何の用件か分からず、迷惑メールだと思われてしまう可能性もあります。
例）
●商品お打ち合わせ日時のご相談
新サービス「■■」ご提案日時のご相談
「■■」プロジェクト 次回お打ち合わせの日程調整
②宛名、③名乗り
宛名は「会社名＋部署名＋氏名＋様」としましょう。相手の氏名を絶対に間違えないのが鉄則です。名乗りは宛名と同様「会社名＋部署名＋氏名」とします。これはどのビジネスメールでも同じです。詳細は以下のコラムをご確認ください。
④要旨
要旨では、何のアポイント・日程調整のためのメールなのかを明確にします。面識のない相手の場合や初めてメールを送る場合、最初に連絡をした経緯を伝えましょう。そのうえで、自社事業の紹介や会うことのメリット、具体的な提案などをします。
例）
貴社のホームページを拝見して、メールを送らせていただきました。
□□の記事を拝見し、弊社の製品をサンプルとしてご利用いただけないかと思い、ご連絡いたしました。
「■■」についてご説明する機会をいただけましたら幸いです。
⑤詳細
先方から会いたいと返事がきたら、日時の提案を行います。できるだけこちらから候補日を提示しましょう。候補日は、少なすぎても多すぎても相手の負担になりますので、3～5つを目安に箇条書きで示します。時間は午前や午後のように曖昧にせず、具体的な時間（または時間帯）を提示します。「9月24日」を「24日」のように月を省略せず、日付と曜日はセットで書くと誤解が防げます。
相手が判断するのに必要なので、面談の所要時間や場所も書きます。訪問が難しい場合には、オンラインでの面談を打診してみましょう。
■こちらから候補日を挙げる場合
フレーズ（例）
・以下日程のご都合はいかがでしょうか。
・以下日程にてご都合のよろしい日時をご連絡いただけませんでしょうか。
・以下の日程でご調整いただければ幸いです。
候補日の書き方（例）
・9月15日（水）10:00～12:00
・9月17日（金）13:30～15:00
・9月20日（月）14:00～17:00
■相手に候補日を挙げてもらう場合
フレーズ（例）
・●●様のご都合のよろしい日時をお知らせいただければ幸いです。
・●●様のご都合のよろしい日時をご連絡いただけませんでしょうか。
・●●様のご都合の良い日程をいくつかご教示いただければ幸いです。
⑥結び、⑦署名
結びには、提示した日時で都合がつかない場合の対応について一言入れておきましょう。最後は気持ちの良い挨拶で締めます。最後に、連絡先が確認できる署名を載せれば、日程調整メールは完了です。
フレーズ（例）
・日程調整が難しい場合はお申し付けください。よろしくお願いいたします。
・こちらの日程でご都合がつかない場合は調整いたしますので、ご遠慮なくお申し付けください。お手数ですが、よろしくお願いいたします。
・以上の日程以外でも調整しますので、もしご都合が合わなければご遠慮なくおっしゃってください。ご検討の程よろしくお願いいたします。
シーン別 日程調整メールの文例集
ビジネスシーンでよく使われるシーン別日程調整メールの文例を6つご用意しました。文例はすぐに使えるものばかりですので、日程調整メールを書く際の参考にしてください。
打ち合わせの日程調整メール
どのビジネスにおいても、打ち合わせは欠かせません。まずは、打ち合わせの日程調整メールの文例から見ていきましょう。
件名：
新製品（●●）お打ち合わせ日時のご相談本文：
◯◯株式会社
資材部
●●様お世話になっております。
△△株式会社、営業部の▲▲と申します。この度は●●についてお問い合わせくださいまして、ありがとうございます。
詳しくご説明する機会をいただきたく、ご連絡いたしました。
可能でしたら貴社に伺い、1時間ほどお時間を頂戴できればと存じます。
つきましては、以下日程にてご都合のよろしい日時を
ご連絡いただけますでしょうか。・〇月〇日（〇）〇〇:〇〇～〇〇:〇〇
・〇月〇日（〇）〇〇:〇〇～〇〇:〇〇
・〇月〇日（〇）〇〇:〇〇～〇〇:〇〇上記日程以外でも調整可能ですので、ご都合が合わなければ遠慮なくお申し付けください。
お忙しいところ恐縮ですが、ご検討の程よろしくお願いいたします。
就職・転職活動における面接の日程調整メール
就職・転職活動において、面接は重要な選考プロセスのひとつです。日程調整をスムーズにできるかどうかも見られているつもりで対応しましょう。
件名：
面接希望日時のご連絡本文：
株式会社◯◯
人事部
●●様お世話になります。
この度、貴社の求人に応募させていただきました▲▲と申します。面接日程をご連絡いただき、誠にありがとうございました。
ご提示いただいた日程より、下記の日時を希望いたします。第一希望：〇月〇日（〇）〇時
第二希望：〇月〇日（〇）〇時
第三希望：〇月〇日（〇）〇時ご多忙の折、大変恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
いつでも構わない（候補日を相手に挙げてもらう）ときの調整メール
面談はいつでも構わないという場合や日程提示を嫌う相手の場合には、こちらを参考にしてください。相手がいつでも社内にいる場合にも活用できます。
件名：
「■■」プロジェクトのお打ち合わせについてご連絡本文：
株式会社◯◯<
総務部
●●様いつも大変お世話になっております。
△△株式会社、営業部の▲▲です。「■■」プロジェクトのお打ち合わせについてご連絡します。
今月中に一度、進捗状況をご報告する機会をいただければ幸いです。
お忙しいところ誠に恐縮ですが、●●様のご都合のよろしい日時をいくつかお知らせいただけないでしょうか。
所要時間は1時間を予定しています。
貴社へ訪問、オンラインのどちらでも可能です。ご連絡をお待ちしております。
よろしくお願いいたします。
候補が1日しかない場合のメール
スケジュールに余裕がないときなど、面談の候補日が1日しかないことはビジネスシーンでは珍しくありません。そのような場合、候補日が他にない、限られていることを恐縮しつつ、相手の都合をたずねましょう。場合によっては、候補が他にない理由を書いて相手の了承を得ることも必要です。
件名：
新サービス「■■」ご提案日時のご相談本文：
株式会社◯◯
経理管理部
●●様お世話になっております。
△△株式会社、営業部の▲▲と申します。このたびは、新サービス「■■」について、お問い合わせくださいまして、ありがとうございます。
ご提案日時について、ご相談です。
〇月中にお打ち合わせ希望とお聞きしております。
大変申し訳ございませんが、
弊社技術担当の〇月のスケジュールが埋まっている関係で、
訪問できるのが以下のみとなります。〇月〇日（〇）〇〇:〇〇～〇〇:〇〇
候補がなくて誠に恐縮ですが、ご都合はいかがでしょう。
翌週の〇月以降でしたら、本日時点、平日は終日ご予約可能です。
あわせてご検討いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
日程調整メールに対する返信（承諾の場合/都合が悪い場合）
日程調整メールに対する返信の文例です。承諾の場合と都合が悪い場合をそれぞれ見てみましょう。
■承諾の場合
件名：
Re：■■お打ち合わせの日程のご相談本文：
株式会社◯◯
営業部
●●様いつも大変お世話になっております。
△△株式会社の▲▲です。ご連絡ありがとうございます。
それでは、以下の日程でお打ち合わせをお願いいたします。
・〇月〇日（〇）〇〇:〇〇～〇〇:〇〇
弊社からは▲▲1名が参加します。
■都合が悪い場合
件名：
Re：■■お打ち合わせの日程のご相談本文：
株式会社◯◯
営業部
●●様いつも大変お世話になっております。
△△株式会社の▲▲です。ご連絡ありがとうございます。
大変恐縮ですが、ご提示いただいた日程は予定があり、調整がつきません。
同日〇月〇日の午前中（〇時～〇時）でしたら、伺うことができます。
ご都合はいかがでしょうか。同じ週でしたら、以下の日程が調整可能です。
〇月〇日（〇）〇〇:〇〇～〇〇:〇〇
〇月〇日（〇）〇〇:〇〇～〇〇:〇〇
〇月〇日（〇）〇〇:〇〇～〇〇:〇〇お忙しいところ恐縮ですが、ご都合をお聞かせいただければ幸いです。
ご検討よろしくお願いいたします。
調整済みの日程を変更したい際のメール
日程を調整したにもかかわらず、その後、都合が悪くなることがビジネスシーンでは起こります。調整済みの日程を変更する場合には、こちらを参考にしてください。
件名：
企画会議「■■」日時変更のご相談本文：
株式会社◯◯
企画部
●●様お世話になっております。
△△株式会社、営業部の▲▲です。次回の企画会議（■■）についてご相談です。
〇月〇日（〇）〇時より企画会議のお約束をしておりますが、急な社内事情により、伺うことができなくなりました。
ご調整いただきましたのに、誠に申し訳ございません。
勝手なお願いではございますが、以下の日程で再調整をお願いできませんでしょうか。
・〇月〇日（〇）〇〇:〇〇～〇〇:〇〇
・〇月〇日（〇）〇〇:〇〇～〇〇:〇〇
・〇月〇日（〇）〇〇:〇〇～〇〇:〇〇他の日程でも調整させていただきますので、●●様のご都合をお聞かせいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
テンプレートを用意しよう
日程調整は、どのようなビジネスにおいても付いて回るものですから、テンプレートを作っておきましょう。テンプレートの管理や編集は、メールワイズなどのメール共有ソフトを使うと便利です。テンプレート機能を活用することで、チーム内での品質統一ができ作業効率も上がります。まずは、日程調整メールの正しい書き方とマナーを学んでルール化しましょう。
このブックでは、これらのことを紹介しています。
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