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顧客満足度向上に成功した好事例

顧客対応
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    値引きで顧客は満足しない

    顧客からの表面的な言葉に惑わされている企業は多いものです。だから「より安く」という要望があれば、そのまま値引きに応じてしまいます。売上は一時的に伸びるかもしれませんが、これは顧客満足度に結びつくものでありません。

    なぜなら、その商品やサービスは、顧客が心から求めているものではないから。同業他社と大きな差がないと思われているからこその「より安く」であり、実はその言葉の奥に別の不満が潜んでいるのです。

    価格以外の方法で不満を解消

    差別化が難しいものの代表例が理容室や美容室。全国にコンビニが5万店舗超あるのに対し、理容室や美容室はその5~6倍もあると言われています。クーポンなどで値引きをして新規の顧客を呼び込んでもリピーターは増えず、ほとんどのお店が開業から5年ともちません。その原因は顧客がサービスを不満に思っているから。

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    例えば「3cmくらい切ってほしい」と言われ、そのまま髪を3cm切るのではダメなのです。実際にはどのような髪型を求めているのか、コミュニケーションを取りながら提案する必要があります。

    そこで「お客さまの本当の不満」について、毎日の終礼で話し合い続けているのが埼玉県のとある美容室。元々は年齢層高めの女性をターゲットとした高級路線のお店でした。

    しかし「娘と訪れたい」という顧客の何気ない会話を「不満」と捉え、それを解消する手段として若い女性向けのネイルサービスを開始。「彼氏と来たい」という会話があればメンズカットを、「疲れた」という会話があればマッサージをはじめました。するとリピーターだけでなく、紹介による新規の顧客も増えたのです。

    お客様相談室で16年にわたり消費者と向き合ってきた石川清美さんに、カルビー流コミュニケーション術について、話を伺いました。

    百貨店のコンシェルジュから学ぶこと

    いったん別の業種の話をしましょう。例えば百貨店ですが、従来は洋服、バッグ、アクセサリーなど売り場ごとに販売担当者が決まっており、それぞれが専門知識しか持ち合わせていませんでした。その垣根を超える「店内全ての商品知識を網羅する案内人」として評判を集めているのがコンシェルジュ式サービスの担当者です。

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    これまでの販売担当者はバッグを求めて訪れた顧客に対してバッグの形状や色、ブランド程度しか提案できませんでしたが、コンシェルジュはバッグに合わせてドレスや靴、アクセサリーなども提案できます。

    もちろん押し売りのような営業ではありません。主な目的は「顧客がトータルコーディネートに悩みながらフロアを行き来する」といったストレスを軽減すること。コンシェルジュは顧客の悩みの種である潜在的なニーズを探り出し、プロの目線による商品提案を行います。

    潜在的なニーズとは、言い換えれば「顧客の心のなかに潜む不満」。その不満を解消させることは信頼につながるだけでなく、直接的な売上にも結びつくのです。

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    顧客満足度向上の先にある事業拡大

    埼玉県の美容室に話を戻しましょう。顧客の不満を解消し続けた結果、マッサージだけでもフェイシャルマッサージ、フットマッサージ、ヘッドスパなどとサービス内容は充実していき、現在ではリラクゼーションカプセルまで導入。

    それぞれの専門家を雇い入れるわけでなく、従来の美容スタッフ達が新しいスキルを覚えることで対応しています。つまり顧客は髪型の提案を聞きながら、フットマッサージを受け、同時にネイルも手入れしてもらえるわけです。

    価格帯は高級路線のままですが、セットなら値引きが効きますし、店舗をまたがず同時にサービスを受けることができるのも時間短縮になると喜ばれています。

    さらに子連れの顧客が安心して美容室へ来店できるよう、行政指定の保育園を開業。子どもを持つスタッフ達も利用でき、子育てを理由に優秀な人材が離れていくこともありません。他にもセットした髪型を崩さずに記念撮影を行いたいとの要望を満たすため、フォトスタジオ&貸し衣装業まで行っています。売上は右肩上がりで多店舗展開もはじまりました。

    業種から業態に変わるための指針

    小売業、飲食業、サービス業といった"業種"といわれるものの多くは衰退する傾向にあると言われています。

    生き残るカギは、単に物を売るのではなく「どう提供するのか」に重きを置いた、いわゆる"業態化"。その指針となるのが顧客の心の奥にある不満や潜在化したニーズを満たし、時代の流れに乗っていくことなのです。

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    日本の顧客は要求レベルが高く、サービスを受ける側のプロとも言えます。その満足度の向上を図る解決策は、すぐに見つかるような表面的なものではありません。

    何より役立つのは顧客の「不安」要素を明確にして、新たなサービスを提案し、顧客に満足を提供すること。顧客の満足度こそが"業態化"へと企業を成長させる大切な道標なのです。

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