メールワイズ by サイボウズ

メール業務を効率化させた「廃止」の発想――サイボウズ営業チーム

メール活用
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この記事の内容

    メールが増えすぎたので、個人のメールアドレスを廃止しました

    大量に届くメール、追い付かない返信、埋もれてしまう過去の経緯、ままならない作業分担...。働き方改革が叫ばれる中、効率化を図りたい業務のひとつが「メールの処理」でしょう。相次ぐ問い合わせに対応するために、業務時間の多くを取られている方も多いはず。

    サイボウズ株式会社 グローバル事業本部 セールス&マーケティングディレクターの酒本健太郎も、かつて営業で「ブラックな働き方」をしていた一人でした。しかし、メール業務の効率化を図った結果、残業時間が劇的に減少したといいます。メールに埋もれていた毎日から、どのように脱却したのでしょうか。

    メールが抱える課題が、ブラックな働き方につながっていた

    ――この記事をお読みの方には、大量のメールをさばけず、作業時間を圧迫している方も多いかと思います。メールの業務を効率化するには、どんな取組みが有効でしょうか?

    酒本:ずばり、「個人メールアドレスの廃止」です。そうなれば、個人でメール処理に困ることはありません。

    ――メールそのものを廃止するなんて、そんな極端な...。

    酒本:いえ、廃止するのはあくまで個人のメールアドレスであって、グループメールを活用するんです。実は私も、以前はブラックな働き方をしていました。全社売上の15%を占める代理店を数人で担当していて、終電まで残業するのは当たり前の日々だったんです。日中は商談に出掛け、帰社してから夜中までメール返信と資料作成。土日に働くのも普通のことでした。

    ――個人メールアドレスを廃止する以前のことですよね。当時はメールにどんな課題があったのでしょうか?

    酒本:ひとつは、業務が属人化してしまうことです。メンバー間でメールの受信数に偏りが出てしまって、一部のメンバーばかり忙しくなっていました。また、お客様とのやりとりが個人の中に閉じてしまうので、履歴が共有できなかったんです。「この件はそもそもどういう経緯だったんだっけ?」と疑問が生じても、担当者しか経緯を把握していない。ましてや、担当者の異動や退職があると、さかのぼることは困難です。

    ――属人化しないよう、メーリングリストを使用したり、ccで共有したりする手段もあるかと思いますが。

    酒本:共有という面ではメリットがあるのですが、ただでさえ多いメールがさらに増えてしまうので、受信トレイがあふれかえってしまって...。問い合わせに対して、「誰かが対応するだろう」とお見合いになってしまったり、逆に二重対応になってしまったりと、うまくいきませんでした。

    ――「このメールはこの人に」と割り振るのも手間がかかりますね。

    酒本:メールの転送って「丸投げ」を感じやすいんですよね。当時、時短勤務を利用している先輩がおり、仕事が切り上げやすいよう、「帰社時間が来たら僕にメールを転送してください」と声をかけていたんです。でも、全然転送してくれませんでした。

    責任感の強い方で、「迷惑をかけるから」とメールの転送に抵抗を感じていたんです。相手に丸投げするようなまねはしたくない。かといって、丸投げにならないように依頼文を書くのは難しい。結局、「自分がやったほうが早い」と仕事を抱えてしまう。同じような悩みを持つ方も多いかと思います。

    ――個人メールアドレスが抱える課題が、ブラックな働き方につながっていたと。

    酒本:そうですね。営業の仕事はメールと電話と商談がほとんどなので、メールに追われている時間を減らせば業務効率が大幅に改善します。そこで、メールワイズを導入し、問い合わせの宛先をグループアドレスに一本化しました。個人メールアドレスを廃止して、チーム全員に届くメールを「見える化」したんです。

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    チームに届いたメールを「見える化」し、助け合えるように

    ――グループアドレスに一本化することで、どのような効果が生まれたのでしょうか。

    酒本:チーム内で助け合えるようになったのが一番大きいですね。全員がチームに宛てられたメールを見られるので、重たいトラブルに対応している人のやりとりも可視化されます。過去に同じようなトラブルを経験しているメンバーが助け船を出せますし、代わりに対応することもできる。そもそもサイボウズには助け合いの文化がありますので、メンバーが自分から手を挙げて、積極的に仕事を取りにいけるようになったんです。

    ――「見える化」という意味では、メーリングリストやccでも実現できそうな気もしますが。

    酒本:お見合いや二重対応を避けるしくみのひとつが、メールワイズの「コメント機能」ですね。メール11通にメンバーがコメントを付与できるんです。「このメールは私が対応します!」と宣言したり、「ここを参考にして」とアドバイスをしたり、コメント上でコミュニケーションをとることで、対応漏れがなくなりました。

    こうして、営業チーム内である程度うまく回ることを確認してから、営業支援チームもメールワイズに参加してもらいました。元々、見積書などの資料作成を支援するチームなんですが、先程の「丸投げ感」もあって、私は依頼にすごく気を使っていたんです。

    「時間がないため...」と、わざと23時に転送したり(笑)。メールワイズにしてから、一気に連携が進みましたね。

    ――心理的負担が減ったので、作業が迅速に進むようになったんですね。

    酒本:そうですね。当時、担当していたお客様は、スピードを重視されていたので、「早くて確実」な対応は必須でした。メールワイズ導入とともに、メール作成に用いる共通のテンプレートも用意しています。それまでは、メンバーによってメールの文面がバラバラだったんですが、「日程調整用」や「見積もり用」などのベストプラクティスを作り、メール作成の負担を軽減できました。

    また、メールワイズ上にすべての履歴が残るようになったのも、「早くて確実」な対応につながっています。メールはもちろん、コメントも検索できるため、全員が経緯を把握できますから。「前任者のメールの内容を確認して対応がぶれないようにする」といったことも可能なので、トラブルの抑制にもつながります。

    同じ問い合わせに複数の担当者が対応、一斉送信をBCCではなくCCで行ってしまった...メールの誤送信をどう対策すればいいの?

    「自分がやらなくては」という思い込みから解放された

    ――個人メールアドレスの廃止について、お客様にはどのように説明したのでしょうか。

    酒本:名刺のメールアドレス欄にグループアドレスを記載して、「本日から代表アドレスで返信します」と連絡しました。不安はありましたが、クレームはありませんでしたね。考えてみれば、問い合わせによる返信が以前より早く確実になったので、お客様からすればメールの宛先が変わろうがデメリットがないんです。

    例えば、問い合わせの内容に対して担当者が異なる場合、「この件については◯◯が担当しておりますので、以降は◯◯が対応いたします」というメールを送ったりしますよね。丁寧な方は「◯◯をccに入れようと思うのですがよろしいでしょうか?」とお伺いを立てたりする。これだけでメールが何往復かしてしまう。

    メールワイズであれば、担当者がすぐに返信してもいいですし、コメントでアドバイスもできます。まるで影武者のように担当者が下書きを書いて、あとは送信ボタンを押すだけの状態にもできる。ストレスなくグループアドレスに移行できたからか、個人宛の連絡はまったく来なくなりましたね。それはそれで、寂しかったですが...(笑)。

    ――お客様が相手にしていたのは、自分じゃなくて「サイボウズ」という組織だったのだと。

    酒本:当たり前の話なんですけどね。個人メールアドレスでやりとりしていたころは、「これは自分の仕事」という自負が少なからずあったのかもしれません。「自分の仕事」だから、ほかのメンバーや営業支援チームにも頼まずにがんばってしまう。「自分がやらなくては」という思い込みを捨てられたことも、効率化につながったのだと思います。

    ――今回は営業チームでの事例でしたが、ほかの業種業態でグループアドレスを活用できる例などありますか?

    酒本:元々、メールワイズはサポートセンター向けに開発されました。製品の問い合わせサポートを1つのメールアドレスで受けて、サポートチーム全員で共有するのがオーソドックスな事例でしょう。営業がサポートチームのメールボックスを見にいけるように設定すれば、新規案件やクレームなどの情報共有もスムーズです。

    また、多忙なトップに代わって、アシスタントが「後程連絡させます」と一報を入れる、という事例もありますね。士業など「その人しか答えを持ち合わせていない」という業態では、雑務はほかの人がサポートして、本職に専念できる環境を作るのも大切かと思います。

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    個人のメールアドレスといえど、そのやりとりは会社の資産

    ――メールは業務の根幹に関わる部分でもありますし、グループアドレスの導入には抵抗を感じる方もいるかと思います。そうしたハードルを越えるには、どのようなアプローチをとれば良いでしょうか。

    酒本:やはり「スモールスタート」ではないでしょうか。私たちの事例も、最初は3人のチームから始めましたから。噂を聞きつけたほかのチームが次々に導入して、最終的には営業部全体が導入しています。小さく始めて、うまく回っている様子を見せれば、導入のハードルは下がるはずです。メールワイズは1ユーザ500円(※)で始められますし、ダメだったら元に戻せるのも説得の材料になるのではないでしょうか。

    とはいえ、実は私も最初はメールワイズ導入に大反対したんです(笑)。

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    ――どうしてですか!?

    酒本:当時はまだ、モバイルに対応していなかったんです。移動中のメール対応にモバイルは必須だったので、導入を提案した上司に「絶対に嫌!」と。すると、上司が開発側と調整して、モバイル対応のベータ版を作ってもらいました。そこからはもう、導入して本当に良かった(笑)。

    ――反対派が何に反対しているのか、きちんと把握することも大切ですね。

    酒本:あとは、過去の「事件」を教訓にするという方法もあると思います。「退職者に届いていたメールを探す羽目になった」「メールが埋もれて対応がもれた」などの小さな事件が、日々起こっていると思うんです。

    先程の上司の言葉なんですが、「個人のメールアドレスといえど、そのやりとりは会社の資産である」と考えれば、こうした事件は未然に防ぐべきでしょう。再発防止策の一環として提案するのもいいかと思います。まずは「とりあえずやってみる」の精神で、小さな一歩から業務改善を進めてみてはいかがでしょうか。

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