複数人に宛てたメールを送る場合の宛名の書き方・送り方とマナーを解説します。複数人に宛てたメールとは、宛先が2名以上のメールを書くことです。
宛先が2~4名程度の場合は、役職が高い順に記載します。名前は、横並びでも縦並びでも問題ありません。長くなると見づらくなるため、並べて記載する場合は3名あるいは3行程度までにしましょう。宛名には必ずそれぞれに「様」をつけましょう。
宛先アドレスのToには、処理や作業をして欲しい人を入れます。原則として1名ですが、複数人の場合には誰に何をして欲しいのか本文に明記しましょう。Ccには、情報共有したい人を入れます。CcとBccをうっかり間違えると情報漏洩になりかねません。送信前に、必ず適切な宛先になっているか確認しましょう。
また宛先にToとCcがある場合、本文に記載する宛名はToとCcとで分けましょう。Toはもちろん、Ccも宛名に記載します。Bccは、他の受信者に宛名が見えないように連絡する場合に使いますので、宛名には入れません。
Toでの宛先が5名以上など大人数の場合は、連名で記載すると見づらくなってしまいます。このような場合は、「各位」を使用しましょう。「各位」は、送り先がグループや組織の場合にも使用します。敬称の意味が含まれるため、「各位」を用いる場合には「様」などをつける必要はありません。例えば、関係各位や担当者各位、営業部各位のように使用します。
宛先の会社が複数ある場合は、それぞれの会社名と名前を書きましょう。順番は送信者と業務の関係性の高い会社からです。例えば、クライアントと協力会社がある場合、クライアントから記載します。同列のクライアントが複数ある場合や宛先が3社以上となる場合は、複数人に宛てたメールにせず、個別にメールを送りつつ、別のクライアントにも共有している旨を伝えるほうが丁寧です。
複数人に宛てたメールでも、メールの構成の基本は変わりません。宛名の書き方に注意を払いましょう。
ビジネスメールは、「件名」「宛名」「挨拶」「名乗り」「要旨」「詳細」「結びの挨拶」「署名」から構成されます。複数人に宛てたメールの場合、メール本文の冒頭で宛名を明記しましょう。宛名は連名で、それぞれに会社名や(部署名、役職名は場面や関係により必要に応じて)氏名、敬称を記載します。
この資料では、これらのことを紹介しています。
・営業で重要なメールマナーのポイント
・営業でよく使う挨拶・結び・フレーズ集
・シーン別のメール文例と解説
無料ダウンロード
複数人に宛てたメールの宛名の書き方を「社内でToが複数の宛先」「社内でCcが複数人の場合」「社外」「社内外双方を含む場合」「複数人に宛てたのメールで名指しでコメントする場合」など、主な5つの例をご紹介します。
社内向けに複数人に宛てたメールを送付する場合、部署名の後に役職順で名前を記載しましょう。「様」「さん」などの敬称や役職名など、どれを使用するかは社内のルールにならいます。同じ役職の人が複数いる場合は、メールの内容に関係の深い人から順に記載するのがマナーです。
なお、Toが複数名の場合は、本文において「誰に何をしてもらいたいのか」をわかりやすく書きましょう。
■例①同一部内の課長と課員
営業部 ▲▲課長、●●様
■例②同一部内の部長と部員
営業部 ▲▲部長、●●さん
■例③同一部署に同じ役職の人が複数いる場合
営業部 ▲▲主任、●●主任
■例④宛先が大人数または組織やグループの場合
営業部各位
A社サポートご担当者各位
社内向けに送信するメールでCcが複数人の場合、Ccも役職順になるように記載しましょう。Ccが大人数の場合はCcに各位を使用します。
■例①Ccに役職順がある場合
営業部 ●●部長
(Cc:▲▲課長、△△様、□□様)
■例②Ccに役職順がない場合
営業部 ●●部長
(Cc:▲▲さん、△△さん、□□さん)
■例③Ccが大人数または組織やグループで、役職順がない場合
営業部 ●●部長
(Cc:▲▲プロジェクト関係者各位)
社外向けに送信する複数人に宛てたメールで、宛先の会社が複数ある場合、業務の関連性の高い会社から先に記載します。会社ごとに宛先をまとめ、社名の後に連名で名前を記載しましょう。役職者が含まれる場合は、役職順にします。
■例①2社宛
××株式会社
△△様、▲▲様、□□様
〇〇株式会社
●●様
■例②2社宛で1社目に役職者がいる場合
××株式会社
△△課長、▲▲様、□□様
〇〇株式会社
●●様、△△様
社外と社内に向けて複数人に宛てたメールを送信する場合、宛先は社外の人から先に記載するのがマナーです。社内の人には、役職者や目上の人であっても敬称をつけません。その点に注意しましょう。
■例
〇〇株式会社
●●様
(Cc:△△様、▲▲様、弊社□□)
複数人に宛てたメールの中に、特定の一人に宛てたメッセージを入れたい場合は、「>」記号を使用しましょう。本来の用途とは違いますが、複数人の中の一人にコメントをする場合の書き方としてよく使われています。ここでは、文例を用いてご紹介します。
件名:
「新商品共同開発プロジェクト」次回進捗確認会議の資料ご提出のお願い本文:
〇〇株式会社
代表取締役社長 ●●様××株式会社
△△様、▲▲様
(Cc:弊社□□、■■)平素より大変お世話になっております。
株式会社■■の□□です。新商品の共同開発プロジェクトに関し、
〇〇株式会社の●●社長をはじめとして、××株式会社の△△様、▲▲様
およびご関係者の皆様に大変なご尽力をいただき心より感謝を申し上げます。8月30日(火)に予定している次回進捗会議の開催にあたり、
会議資料のご提出をお願いしたくご連絡いたしました。つきましては、お手数ではございますが
8月26日(金)までに□□宛にご送付いただけませんでしょうか。>△△様
かねてより懸案となっております原材料費のコストダウンにつきまして
会議開催時に、現状および課題のご報告をお願いいたします。お忙しいところ恐縮ですが、ご対応の程よろしくお願い申し上げます。
----------
署名
複数人に宛てたビジネスメールを送る場合には、正しい宛名の書き方をして失礼のないようにしましょう。宛名を書くことで、宛先が複数人であると知らせる意味もあります。社内向けと社外向けでは書き方が異なりますので、書き方例や文例を参考にしましょう。
「メールワイズ」などのメール共有ソフトを使えば、チームのメールの品質統一や作業効率向上を図ることが可能です。まずは正しいマナーを学びルール化しましょう。
このブックでは、これらのことを紹介しています。
メールの書き方やマナーでお困りの方は必読です!