今回お邪魔したのは「一般財団法人 沖縄美ら島財団」様。
「沖縄美ら海水族館」や「首里城」など、名高い観光施設の管理を始め、沖縄ならではの動植物の管理や調査研究を行っています。
沖縄県の観光政策の成功もあり、同財団の管理する施設へは、国内からだけでなく海外からの来場者も順調に増加しています。来場者増にあわせて、施設への問い合わせや予約など、スピーディーな対応が求められるようになってきたことから、同財団で導入したのが「メールワイズ」でした。
“顧客満足度を高め、来場者数を今まで以上に増やす”ために、メールワイズをどのように活用しているのかを、同財団の本部 経営企画課 広報IT係 主任の木下 龍太 様、玉城 修 様と水族館事業部 水族館事業チーム 事業担当主査 、泉 千尋 様にお伺いしました。
本日取材にお伺いした財団本部の建物は、沖縄美ら海水族館にも程近い立地ですが、
そもそも沖縄美ら島財団は、どのような事業を展開されているのでしょうか?
1975年に開催された沖縄国際海洋博覧会の跡地が国営公園として整備されることを機に設立され、海洋博公園や沖縄美ら海水族館、首里城公園を管理運営しています。また、当財団内に設立した「美ら島研究センター」では、沖縄の海の生き物や植物に関する調査研究を行っているほか、子ども向けの教室などを開催して普及啓発活動を行っています。
この他にも、農業の6次産業化を推進する「なごアグリパーク」や社会教育施設である「名護青少年の家」の指定管理など、事業の内容は年々拡大しています。
私が属している水族館事業部は、沖縄美ら海水族館の管理運営を行っています。空港からのアクセスが決していいとはいえない中、年間300万人以上の方に来場していただいています。
今回はメールワイズの取材で伺いましたが、年間300万人以上の来館者というと、問い合わせ対応も大変そうですね。
メールに関して言えば、圧倒的に多いのは個人のお客様からの問い合わせで、月平均60~70件という数になります。
問い合わせ以外にも、館内の音声ガイドを、日本語・英語・中国語・韓国語の4ヶ国語用意していますが、こちらの予約フォームもメールワイズで対応しています。こちらが前年度は月平均200件弱でしたが、本年度は月平均 400 件近くまで増えています。
博物館施設という側面もあるため、他の研究機関やマスコミから学術的な質問が寄せられるということもあります。
現在、当財団が管理している各施設のホームページなど、6つの問い合わせフォームを集約して、メールワイズで管理しています。
やはり観光シーズンに問い合わせは集中しがちでしょうか?
沖縄県には年間を通して観光客が訪れます。そのため、突出して問い合わせが多いという時期があるわけではありません。
メールワイズを2011年に導入されていますが、それ以前は、どのように対応されていたのですか?
それ以前は、今よりメールの本数が少なかったこともあり、IT担当の私のクライアントPCに集約して、そこから各担当に対応を依頼するという運用でした。とりあえず、休みの日もメールの振り分け作業のために出社する...という運用スタイルでした。
ただ、この方法だと、どうしてもお客様への返信までに時間がかかってしまいます。場合によっては、那覇空港へお着きになったお客様からの問い合わせにも関わらず、返信できたのは既に沖縄からお帰りになってから...というケースも発生していました。
当財団の事業拡大とともにメール数も増加するため、この運用ではいつか無理になるということが目に見えていました。もともとグループウェアとして「サイボウズ Office」を使っていたことから、メールワイズも漠然とは知っていましたが、課題感を持って「何かいいものはないかな」と思って探していたときに、メールワイズのホームページに辿り着いたら「これだ!」と思いましたね。
導入まではスムーズにいきましたか?
現在はクラウド版ですが、2011年に導入した時にはパッケージ版でしたので、初期投資もそれなりにかかりました。導入してうまく行かなかったらまずいということもあり、最初はリスク低減のためにユーザ数を絞っての導入にしたほどです。
ただ、無料のお試しをその前に行えたので、その点は良かったですね。30日間で十分な評価ができるのかと最初は思っていましたが、1~2週間でもう手応えはありました。
メールワイズ導入にあたって、決裁を行う管理職の方や、実際にこれまでとは違うツールを使うことになる、エンドユーザの方は、どのような反応でしたか?
社内的には、「導入することでお客様の満足につながる」という効果を納得してもらい、スムーズに導入できました。
当財団では何かを決めるとき、コスト面はもちろん大事ですが、顧客満足度の向上につながるか否かという点も重視しています。
むしろ実際に活用する各部署の方に気を遣いました。部署ごとに活用法なども違うため、事前に上司とともに、導入の意図や運用体制などを説明してまわりました。
それでも最初は「これ、何なの?」といった戸惑いはあったようです。画面に説明をつけた管理マニュアルなども作成しましたが、正直に言って部署により反応はまちまちです。もともとPCなどを多用する部署と、そうでない部署では、やはり反応に差が出てきがちです。
実際にメールワイズを導入後、効果としてはどのような点を感じられましたか?
管理者視点でいえば、クライアントと同様な操作なのに、多数のメールを一元管理できるという点が一番大きいと思います。進捗管理も見えるので、対応漏れなどもなくなりますし。
やはりレスポンスが早くなったことが、当初の目的である「顧客満足度向上のため」というポイントにあっているかと思います。
実際にお客様と直接やり取りをしている立場からしては、「メールワイズによって、組織としての対応ができるようになったことが大きいと思います。
例えば音声ガイドの予約業務であれば、英文のテンプレも用意していたり、レストランに対するアレルギーの質問ならば対応表を使うなど、誰でも同じ対応が簡略化してできるわけです。
管理者側からすると、個人情報のセキュリティという面も評価しています。音声ガイドの予約についての情報は、以前は関連スタッフ全員をCCに入れてメールで送っていましたが、そうすると各端末にお客様の個人情報が残ってしまうことになります。
今後、メールワイズの活用法を広げる計画などはお持ちでしょうか?
実はサイボウズ Officeの「カスタムアプリ」機能を多用していて、「社内Q&A」「お客様アンケート集計」「水族館の団体管理予約」など、現在20程度のアプリを活用しています。音声ガイドの予約は、メールワイズで受けたものを、現在はカスタムアプリに再度入力する手間などがあるので、なんとか連携できないかと考えています。
メールワイズで過去の対応の検索などもやってはいますが、傾向などもカスタムアプリで把握できるような基礎データができるといいなと思っているんですよね。
当財団ではさまざまな普及活動イベントを行っており、リピーターの方も多いです。こういった方々への告知に一斉配信などが使えるのではないかとも思っています。
なるほど!カスタムアプリとの組み合わせなど、まだまだお手伝いができそうなところがあると思います。
カスタムアプリの担当にも伝えておきますので、何かご不明点などございましたら、ぜひお声をおかけください。本日はありがとうございました。
「メールワイズ」をご検討される方へ